『空の境界 全画集+未来福音 extra chorus』感想 武内崇さんによる初画集!
1500部限定の愛蔵版が届くまで我慢できなかったのです。
描き下ろしカバーイラスト&特大ピンナップの式が美しい。
>「15年間の画業のすべてを“高精細印刷×フルカラー”で収録した武内崇初画集」
印刷について詳しいことは存じませんが線数230線(通常の1.7倍)というのが凄いというのは理解した。
気になって型月の10周年記念本に収録されていた同じイラストと見比べて見ると素人目にも違いがわかります。
イラストの年代コーナーにそれぞれコメントもあって
武内崇さんと同じように時の流れと空の境界という作品の変遷を感じることができますね。
Web連載時から現在まで武内崇さんの空の境界に関わるイラストの全てがあるといっても過言ではありません。
一部を除いて作品のキャラと一緒に描かれているイラストからもちゃんと式だけを抜き出して掲載しています。
このあたりの拘りはこの画集のコンセプト的に納得のいく話ですね。
ただ個人的にSDキャラなどの一部のイラストが無かったのが残念といえば残念ですね。
ニュータイプの冊子で凛やアルファルドと並んでいた橙子さんとか好きだったのにうごご。
イラストは初出一覧もあって出典がわかりやすい親切設計。
話題にもなった森林保護ポスターもキッチリ収録されていますよ。
終末録音の表紙から未来福音パンフレットの描き下ろしから新しいものも完備。
気になるイラストも美麗な画で堪能できました。
いままで同人板の未来福音でしか読めなかった漫画も掲載されています。
実は同人板はハードカバーでちょっと読みにくいと思っていたのでこの収録は嬉しいですね。
何より多くの空の境界ファンがこれで気軽に読めるというのが何より良いことだと思う。
この画集限定の描き下ろしは表紙も含めて3点でした。
ただ個人的に一番の衝撃を受けたのは3点の描き下ろしよりも公開された未発表イラスト。
幹也と式の祝言の画ですよ
白無垢姿で夫婦の契りを結ぶ式と隻眼で寄り添う幹也の姿に感無量です。
この祝いの場に鮮花が居たのかどうかが気になるところですねw
武内崇さんと奈須きのこ氏のインタビューと、武内崇×こやまひろかずさんの対談も収録。
あまり知られてないまほよの小説の後に出来上がった『氷の花』についても触れてまして
>奈須「『氷の花』はTRPGと『ベルセルク』を混ぜたような世界を純文学的に仕上げたものでした。」
話を聞くとこれも読んでみたい欲求がふつふつと…
あと気になったのは空の境界の10年後の未来について語っているところ
>―それこそ主人公とヒロインの間にできた子どもが描かれるということ自体、
>TYPE-MOON作品では初めてですよね?
>奈須「設定的には山ほどあるんですけど、話として書いたのは初めてですね」
その公開されてない設定が見たい・・・とっても見たい。
奈須きのこ先生と武内崇さん自身のことについても触れられてました。
インタビューの人が「お互いの存在がどのような意味をもっているのか」と聞いていたり
お二人が、かつての夕焼けの風景で交わした台詞を思い起こして照れてたり
なんだか意味深に感じてしまうけど変な意味じゃない、ないったらない。
奈須「まあ十五年もコンビで続いてきたってことがすべての答えですよ(笑)」
武内「今も一緒に創作をしていられることは凄い幸運だと感じています。」
これからもTYPE-MOONの未来と生み出す作品に期待しております。
同人から始まり商業小説と劇場版でファンを唸らせた『空の境界』の画集を堪能させていただきました。
値段に合ったものかどうかは人によって違うでしょうが管理人は満足です。
あくまでも武内崇さんの画集ということを鑑みて、そのイラストが好きなファンの方は満足できること請け合い。
型月ファンにとって垂涎ものなのは間違いない1冊でしょう。
対談が一番気になる