『Fate/Labyrinth』第1話感想 アルトリアさん愛歌おねえちゃんにダンジョン飯をご馳走される!
ある迷宮の亜種聖杯戦争にて巡りあった根源の姫と騎士王
こうして見ると絵になる二人ですね
しかも意外と良好な主従関係を構築していて面白い
※他の型月作品のネタバレ注意
それは愛歌おねえちゃんとアルトリアさんによるまさかの主従関係。
短期集中新連載による新たなるFateのスピンオフ小説になります。
これだけ聞くと花札のようなお祭り時空による邂逅かと思われるかもしれません。
というか実際に扉絵を見たときは管理人もそう思いました。
しかし小説を読んでみると舞台も設定もガチすぎて型月ファンを揺さぶる内容でした。
ぶっちゃけて言うと型月の他作品ネタが多い。
始まりはある日の東京地下某所、奥底の大聖杯にてたゆたう愛歌おねえちゃん。
特別に意識しなければ休息など必要としない彼女は心地よい微睡みを覚えた。
そこで彼女はあることを思いつく。夢を見ようと。ただの人間のように。
次に彼女が目覚めた時にはそこには少女の姿をした蒼銀の騎士が居たのでした。
さすがの愛歌もこれにはビックリである。
しかし、そこに至るまでの過程を見せられた読者もビックリである。
人間の自我さえあっさり砕くと評されるモノたちを眺める旅を見せてくれるのですが
>――竜を見たの、愛歌。
>永い永い時をかけて誰かを待ち続けるモノ、孤高なりし優しき竜を。
>「綺麗な竜ね」
>竜は言葉に応えることなく、世界の果てを見ていて。
>――光を見たの、愛歌。
>世界の表裏を繋ぎ止めるただひとつのモノ、最果てにて輝ける光を。
>「綺麗な光ね」
>光は言葉に応えることなく、其処から動きはしない。
>「おい」
>「そいつは、駄目だ。ここに置いていけ」
>どこまでも深い――
>青く輝く瞳を、あなたは見つめたの。
まさかの邪竜ジークくん?
聖槍ロンゴミニアド?
そして最後に両儀式?
なんというとんでもオンパレード
根源の姫は夢を見るだけでもスケールが違いすぎるぜ。
そしてやって来たのは悪名高きアルカトラスの第七迷宮ときましたよ。
名称からしてこれ二十七祖のあの人の作り上げた魔窟ですよねこれ。
しかも第七ってことは攻略はゲームのようなステージ式になっているのかな?
アルカトラスの迷宮ってタイトルでゲームでも出せそうな勢いだ。
もうどんだけ型月ファンを驚かせてワクワクさせれば気が済むというのか!
色んな設定を知っているファンは興奮間違いなしですよ。
しかもこの迷宮で行われているのは亜種聖杯戦争。
なんでも何者かが亜種聖杯をこの迷宮の最下層に設置して起こったものらしい。
亜種なので願望機としての力もなく召喚されたサーヴァントも四騎程度。
ゆえにセイバーさんの願いを叶えるほどの力も持たない。
なのだが問題はそんなことではなく、いったい誰がこんな大迷宮に亜種聖杯を持ち込んだのかですよ。
悪辣な魔術トラップにキメラに幻想種がうようよしているようなデッドゾーンの最下層にですよ。
迷宮の持ち主じゃなければ少なくとも余程の実力者じゃないと無理だと思いますが
それほどの実力者が願望機にもならない亜種聖杯を設置した理由もわからぬ。
そんな亜種聖杯戦争にて主従関係を結んで参戦したのが愛歌おねえちゃんとアルトリアさん。
前述したように初めて見たときは花札のようなお祭り時空かと思っていたので
アルトリアさんが愛歌おねえちゃんに振り回されて苦労するネタ話かと思ってました。
しかしこの主従関係が意外にも良好な関係で二人は互いに協力してこの戦いに挑みます。
愛歌はセイバーが男でないことを残念がっていますけども
そこはそれ、アルトリアさんはプロトセイバーと同一人物だと理解しておられます。
だから愛歌が色々とサポートしてくれる様はアルトリアさんにとってかなり良いマスター。
たくさん食べることも同じなので迷宮に居る怪物の肉を使って手料理まで披露します。
これが噂のダンジョン飯(違う)
となれば蒼銀のフラグメンツの時と同じようにおねえちゃん無双するじゃないかと思いきや
愛歌は結構な弱体化をしてたのでその展開はないっぽい。
どれくらいの弱体化かって?色位(ブランド)の魔術師のちょい下くらいである。
(一流の中でも更なる一流と魔術協会に認められた者)
どれくらいの事ができるかって?
掴むような仕草だけで1秒とかからずマナを結晶化して手のひら大の塊をつくるくらいである。
FateUBWの2ndシーズンでキャス子さんがやってたあれですよ。
十分すごいよ
でも愛歌からするとみっともなくて恥ずかしさに顔を赤らめるほどのらしい。
いつもどれだけの規模の力を行使しているのかよくわかり申した。
しかし弱体とは言え相変わらずの余裕綽々ぶり、むしろ状況を楽しむほどですよ。
愛歌の弱体化に関わっている「少女」という存在も気になりますね。
要は根源と繋がってない何者かに愛歌が憑依してしまったわけですが
とにかくこれはワンサイドゲームというわけにはいかないっぽい気配。
そんなこんなで始まった『Fate/Labyrinth』ですがこれまたとんでもないびっくり箱でしたね。
他の3人のサーヴァントとそのマスターもどんな人たちが出てくるのか非常に気になるところである。
亜種聖杯戦争といえば「Fate/Apocrypha」の世界ですけども
もしかしたらアストルフォが出てくる可能性もあるかもしれないよね。
中原さんの描いたアストルフォとかすごい見てみたい。
流れ見るからに、新キャラってよりも既存キャラが出そうだな。
他のマスターも。