Fate/Zero 第6話 「謀略の夜」 感想

2011年11月06日 19:28 Fate/Zero


初登場からなりを潜めていたキャスターが動き出します。
前回の激闘から打って変わって今回の話は会話シーンが多め。
特にランサー陣営とアーチャー陣営のシーンは重要な話です。
相変わらず物語は非常に密度の濃いものとなっていましたね。

メルセデス・ベンツ300SLクーペを猛スピードで走らせるアイリスフィール。
公道を走るのは初体験だろうに150キロオーバーで峠道を攻めるのは危ないのではw
セイバーさん、顔が少々ひきつっていますよ(笑)

「お、思いのほか・・・達者な、運転・・・ですね・・・」
「切嗣が持ってきてくれた玩具の中でも、これが一番のお気に入りなの♪」 



1000万円もする高価な車を玩具とはさすがはお姫様。
セイバーはノリノリで運転するアイリスフィールの身を案じてか落ち着かない様子です。



そんな二人の前に現れたキャスター。
前回でセイバーをお迎えに馳せ参じると言っていた通りにすぐさまやって来ました。
その理由はセイバーをジャンヌ・ダルクと思っていたから。
恭しく頭を垂れ、臣下の礼を取り、あまつさえ自分の真名「ジル・ド・レイ」を名乗るキャスター。
セイバーは騎士の例にのっとって「アルトリア」と名乗っちゃいます。
こうして人違いだとセイバーが言っても聞きません(笑)
ものすごい狂乱ぶりを見せるキャスター。
錯乱してるのはアンタだ、目を覚ませ。

セイバーの目を覚まさせる準備のためキャスターは撤退しましたがアサシンに捕捉されてされてしまいました
間諜の英霊が数十人も居るって便利ですよね。



人間オルガンを調律していた龍之介のシーンは丸々規制が入りましたね。
子供を使ってのこの作品がお怒りのキャスターが壊しまうところもぼかしてありました。
一体何をしてるのかさっぱりですがこれは仕方ないですよね。
ただキャスターと龍之介のひっどい会話だけでも残虐さが伝わってきます。
BDで修正が解禁されたらどんな地獄絵図になっているのか怖い。

ランサーに対し、叱責をしているケイネス。
ランサーは主であるケイネスの叱責をただ受け入れるばかり。
そんなケイネスを責めるソウラ。
婚約者であり惚れた相手であるソラウに対して強く出れないケイネス。
そしてそんなソラウを窘めるランサー。
ランサーの言葉でケイネスへごめんなさいと詫びるソラウ。
なんという三角関係



>たった今女帝さながらに厳しい剣幕でまくしたてていた令嬢は、
>ランサーに窘められるや否や、途端に恥じらうように目を伏せて、なんと侘びの言葉まで口にした。
>誰がどう見ても極端すぎる豹変だった。


あからさまというか露骨と言うかw
ランサーのスキル、「愛の黒子」の影響で虜になっています。
婚約者のこの反応にケイネスも面白いわけがありません。
魔術師としては天才と言う言葉が生易しいほどの実力者なんですけど恋愛には奥手なんですよね。

そんな思惑が絡み合うランサー陣営のもとに鳴り響く防災ベル。
放火による人払い、敵が攻めてきたのだと看破してすぐさま戦闘態勢に切り替えます。
ケイネスは要塞のように改装した冬木ハイアットホテルの最上階で「さあ来い!」とばかりに待ち受る

ケイネスさん特製の魔術工房の内訳

・最上階をまるごと魔術的な改装
・結界が24層
・ケイネス専用の魔力炉を3器
・猟犬代わりの悪霊、怨霊が数十体
・無数のトラップ
・廊下には異界化させた空間


一筋縄ではいかないな・・・これは手強そうだ。
それに対する切嗣がとった手段とは・・・爆破解体

「150mの高みからの自由落下だ。
 どんな魔術結界で防備を高めていても助かる術はない」




出番もなく倒壊していく魔術工房(笑)
こういう手段を平然と使って戦うのが切嗣という男です。
およそ主人公としては相応しくないのですが、だからこそ彼の理想が際立つんですよね。
まるでハリウッドの世界のように崩れ去る全高150メートル超の32階建ての建築物。
ここがなんともしっかり描写してあって圧巻でした。
一般人はちゃんと避難させてるとはいえ大惨事でしょう。
その中に居る母子を見て自分の妻子を重ねてしまう切嗣。

離れた場所で切嗣のサポートをしていた舞弥の前に現れた綺礼。
舞弥の兵士としての実力も流石ですが綺礼の代行者としての実力はそれを上回ります。
綺礼は凄まじい身体能力でグロッグの弾丸をものともしません。
「黒鍵」を構えて迫り来る綺礼が格好いい。



舞弥に逃げられた綺礼の元にアサシンが。
冒頭で補足したキャスターに関する情報をもたらします。
キャスター陣営は聖杯戦争そっちのけで残虐行為に勤しんでいました
夜明けまでに子供を15人誘拐とは・・・。
時臣や璃正もこれを問題視しますが、それは子供の事ではなく魔術の秘匿に関するルールのこと。
キャスターも酷いですが魔術師もまた相当に逸脱しているというのがよく分かりますね。
キャスター討伐の為に他のマスターを動員しようとする璃正。
これもまたただ協力を仰ぐだけにとどまらないのが流石です。

ギルガメッシュは寛いで綺礼のワインコレクションを荒らしています(笑)
そこらじゅうに散乱している酒瓶の数々。何本空けたんですかw

根源に関する会話は「空の境界」を思い出します。
世界観が繋がっているというのもありますが中田譲治さんの声で語られると余計に連想してしまいますねw
二人とも根源の渦には興味がないようです。

「サーヴァント風情が―――私に説法する気か?」

「粋がるなよ雑種。この世の贅と快楽を貪り尽くした王の言葉だぞ」
「まぁ黙って聞いておけ」




ギルガメッシュは面白みのない時臣よりも綺礼に興味を持ち始めます。
そしてギルガメッシュの言葉にグラつく言峰綺礼。
前回から考えると不敬とも取れる態度の綺礼に寛大な心で持って接するギルガメッシュ。
この諭しかたもまた英雄王の姿ですね。
王として臣下を導く姿には王気(オーラ)を感じます。
わざわざ酌をしてあげるというのも凄い。

ギルガメッシュは他のマスターの監視をしているアサシンに対し、意図や戦略だけでなく動機も探るように言います。
これを綺礼は任務の片手間に請け負う事に。
思う所はあるものの、衛宮切嗣を知ることが出来ればあるいは・・・と考える綺礼。
断じて愉悦などでないと言いつつも切嗣により一層固執していくことになります。


会話中心でしたが今回も面白かった。
特にギルガメッシュと綺礼の会話はFateシリーズの核心とも言える部分。
重要なシーンでもありますが含蓄があって興味深いです。
敵との因縁が深まり各陣営の思惑が絡み合う、引き込まれる面白い会話劇でしたね。

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