『Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ』第26話感想 その日、運命に出会う。綾香ちゃんの輝きに答えを得たセイバーは世界と綾香を守る英雄となる
生き残った参加者たちにはもうセイバー陣営を脅かすような意思など無いものばかり。
あとは大聖杯に「ちょっとした儀式」を行う必要があるとかで、その時間はセイバーも持て余す。
セイバーも愛歌に同行しようとしたけどまだ内緒だってことで別行動である。
愛歌おねえちゃんはとっておきのサプライズのために張り切ってる最中なんだ。
セイバーも愛歌の自分への気持ちが本物だとわかるからあまり踏み込んで謎を暴こうとはしない。
だから自分の足で大聖杯を探し始めたのであった。
そしてブラブラと新宿を歩くセイバー。心中は聖杯に王手のかかった現状についてである。
故国の救済という願いから始まった戦いではあるが彼はそんな自分に疑問を抱いていた。
それというのもこの聖杯戦争で相対した英霊たちの生き様に心がざわつかせるからだ。
彼らも聖杯に託す願いはあったろうにそれを捨てて尊き戦いに準ずるその姿
もしもブリュンヒルデの言うとおりに聖杯が悪しきものならば?
アーラシュの言っていた生前に守った民と東京の民に何の違いもないという言葉が正しいとしたら?
もはやこの地にある聖杯をブリテンで求めたものとは同じように見れなくなっていたのだ。
彼らが騎士王に託した言葉は無駄ではなかった。それが素直に嬉しい。
そして回想はブリテンでの光景に……ううん?
>人と夢魔の混血である美しき女魔術師
プロトタイプのマーリン女性だった
自分のことボクって言う女の子なんだ。残念ながらビジュアルはありませんぞ。
ところでプロトセイバーと男のマーリンの声優さんって一緒じゃないですか。
ならば女のマーリンの声優はアルトリアさんと同じという可能性もあるのではないでしょうか?
声優的にもサモナイでいうところのアティとレックスを思い出したのだ。
とまあこれだけでも驚いたんですが回想シーンでまた驚きのキャラが登場した。
大ローマ帝国を統べる者。異名は剣帝。
多くの諸王や指揮官から成る大連合軍を率いる男。
ルキウス・ヒベリウス
真紅の魔剣フロレントを有した威風堂々の風貌を湛えた大剣士。
戦略と戦術の天才にして、東方の猛者たちから羅刹(ラクシャーサ)と恐れられた戦士である。
魔剣のデザインといいここだけで終わるキャラとはとても思えぬ。
これはローマ皇帝サーヴァントが増えるかもしれませんよ。
>「ブリテンにはお前のような怪物が他にもいるのか?
> ならば、是非、この俺(ローマ)のものにしたい。お前も、お前のブリテンも!」
自分ことは俺(ローマ)という。
回想の内容は彼との戦いがメインとなります。
ブリテン島に干渉するこの皇帝を討つためにアーサー王が打って出る。
だがこのルキウスがまた強い。でも一応は人間の範疇?
アーサー王対策に巨人の腕とか搭載してるけどうん、たぶんそう。
ベディヴィエール卿の鎧を砕き重い拳をくらわせ、ガウェイン(聖者の数字が発動中)を剣閃で一蹴である。
……やっぱ人間業じゃないかも。
まあ時期としてはランスロットがやらかした後なので円卓はボロボロでガウェインも万全ではないだろうけども。
そんなルキウスからしてもサクソンやスコット、ピクトの連中は厄介な相手っぽいよ。
あいつらどんだけでござるか。
というわけで戦いは騎士王アーサーと剣帝ルキウスによる聖剣と魔剣の一騎打ちに。
基本スペックはやはり赤き竜であり、精霊の加護もあり、魔力炉搭載の騎士王が有利。
基本人間のルキウスは魔獣に似た性質の力(ブラキウム・エクス・ジーガスなど)でブースト
それを東方の格闘術や闘技場で培った対人戦闘でスペック差をカバーしている感じかな?
ダメージは周囲の霊脈を掌握しているから魔術効果でもりもり回復だ。
性能も技術も地の利も全て活かして戦う姿はなるほど戦略と戦術の天才にふさわしい。
魔剣フロレントはクラレントの兄弟剣だけあって雷の力を持つようだ。
神祖ロムルスのリスペクトできる雷の魔剣を本人も気に入ってるっぽい。
ショックウェーブとかもできるぞ。聖剣エクスカリバーと勝負になってるぞ。
>――聖剣拘束開放――
>――魔剣限定解除――
なんかいきなり出てきたフロレントが魔剣の中で輝きすぎな気がするんですけど。
最強の魔剣と名高いグラムさん早く活躍しないとその座から降板させられちゃうぞ!
ルキウスはめっちゃ楽しそうだけど騎士王はつまらなそうだ。
いっそ目の前の男がおぞましくて不愉快ですらあるという。
この辺は生前のアーサー王の考え方のせいですね。
でもルキウスは逆にアーサー王が気になって仕方がないのだ。
この人って節操が無いというか気に入ったものは自分のモノにしたいタイプの王のようだ。
率いる大連合軍もギリシャ、アフリカ、ヒスパニア、エジプト、バビロニア、ビティニアの王や指揮官多数。
更には魔術師だの巨人数十体だの東方の呪術師や異能者などいろいろと居るのだ。
騎士王のことも要約すると「ブリテンもお前もまとめて俺のものにしたい」ぐらい気になってる。
更には自分とお前も同じもの(地上を統べ、永遠を生きる的な意味で)だろうとまで言わしめる。
当の騎士王はこれを文字通り剣で切って捨てるのであった。
聖剣の力はやはり凄まじくその光に呑み込まれたルキウスは歴史上から姿を消すことになった。
さらば剣帝ルキウス、どっかでサーヴァントとして召喚されるその日まで。
大陸を支配する我ら王こそが神だという持論を持つこの人がサーヴァントになったら面倒くさそうだ。
でもそういう厄介なサーヴァントとマスターの関係っての面白いのがFateなんだ。
ちなみにこのローマ帝国との激闘の後、帰ってみるとモードレッドが反逆してましたとさ。
アーサー王のライフはもうゼロだ!
回想は終わり場所は沙条邸。セイバー、沙条パパさんに綾香のことを頼まれるの巻。
厳密には違うけど結果的には頼んだようなものだからよし。
沙条パパが綾香を想うその姿に父と子の絆を見てモードレッドを一応は思い出してたけど
まだこの時点では過去の全てを否定し続ける状態だった。この時までは。
その日、運命に出会う
>穏やかで優しげな、それは、いつかの日にか耳にした湖の乙女の囁きにも似て。
>何と愛らしいのだろう。
>小動物の仔を想起させるような、暖かないじらしさだった。
>「はじめまして。お嬢さん」
>「は、はじめ、まして」
>「レディ。きみを寝室まで護衛しよう」
>「ふふ。レディって、わたしまだ子供だよ?」
>言いながら、幼子が木陰からひょっこりと姿のすべてを見せてくる。
>おびえたような様子はたちまち消えていた。
>楽しそうに笑っている――
>(眩しいな)
>間違いなく夜中であるのに、まるで朝焼けの輝きを見るかのような錯覚があって。
なんというか事案っぽいけど仕方ない。綾香さん天使だから。
その愛らしさだけでなく彼女が胸に秘めたる秘密を明かした時にセイバーは答えをついに得る。
綾香さんが明かしたのはガーデンは母親が自分に残してくれたということ、ただそれだけ。
でもそこに親子の愛を見た。
セイバーも言ってたけど、ただそれだけ。
でもそれだけで過去は礎として、現在と確かに繋がってるという事実を受け入れる至ったのだ。
>求めた場所は、此処に在る。
>求めた明日は、綾香(きみ)に違いない。
>たとえ、巨大な事象の前に崩れ去ったブリテンという過去が、
>現代に至るまでの人類史の中で定められてしまった結果が血塗られていようとも。
>「過程と結果はワンセットじゃない」
>過程も成果も、それぞれが独立した人間の意志だ。
>「時には、選ぶこと自体が答えとなることもある」
>「僕は、世界を守り、きみを守ろう。沙条綾香」
セイバーついに答えを得る
ついにここまで来た。ここからは王ではなくヒーローの時間である。
失恋した愛歌おねえちゃんの反応が楽しみ…ゲフンゲフン、ではなく面白いことになりそうだネ。
その日、少女は運命に出会う。