『Fate/EXTRA CCC Fox Tail』第65話(後編)感想 悪性情報によって歪められた慈愛のアルターエゴは人類総抹殺の厄災と化す
カズラドロップの完全AI化計画
語られるのはカズラドロップがどのようにしてBBに反旗を翻したのかという点。岸波白野に拘るBBちゃんやアルターエゴは完全なるAIに相応しくない存在。そうした矛盾を排除して自らがそうなろうと画策します。カズラドロップは桜に成り代わるわけですが、その時点で旧校舎に居たマスターやAIは不運にも退場する羽目に。カズラドロップが桜になった後にやってきたマスターは無事(表向きは味方なので)だったというわけである。カズラドロップに徐々に力を奪われていたBBちゃん
BBちゃんも寝首をかかれてからは潜伏していたんですが、岸波白野への干渉が始まって黙っていられなくなった。なんとか止めようとするもそこで力を取られてしまい敗走したというわけである。岸波白野が排除されたらBBちゃんの存在意義にも関わるから仕方のないことなのだ。そしてユリウスの辛辣な言葉ですよ。兄さんそういうとこありますよね。月の裏側の時間軸の問題
このあたりの解説はゲームでもやってましたね。時間軸が関係ないという概念は無限時間ともなりえる。月の裏側は虚数空間であり、虚数空間は記録宇宙であるとされている。そこでBBちゃんはムーンセル中枢を掌握、月の裏側を実数空間として成立させる。そして「記録宇宙」と「観測宇宙」の関係……説明すると長くなるので物凄く端折ると、BBちゃんはムーンセルと同化した未来がある。ムーンセルにおいて過去・現在・未来の情報は並列。未来のBBちゃんは過去のBBちゃんに情報を伝えることができる。要するにBBちゃんの一人勝ちから始まっているものなのだ。それを今はカズラドロップに引き継がれてしまったわけですが。
でもって人間の悪性に染まってしまうカズラドロップ
ムーンセルの裏側には人類史全ての悪性情報が投棄されているのだ。これを全て飲みこんでムーンセルすら支配したAIがBBちゃんというわけですが…
人類総抹殺という厄災となったカズラドロップ
悪性情報は電脳世界では領域を汚染する呪いにもなる。なのでムーンセルは悪性情報を裏側に放棄し続けているのだ。そんな悪意にカズラドロップが染まってしまって災厄となってしまったと。聖杯の汚染やら人類悪を連想するお話ですね。サクラ系はなぜこうもラスボスに縁があるのか。人類が自らの醜さで滅亡するのなら…それを止めるは人類であるべきだ
悪意だけでなく善意も存在するのが人間…人類(ボクたち)と語るレオの姿は人を導く王に相応しい。そして前述でBBちゃんの一人勝ちと言いましたが少し違います。約束されているのはBBちゃんが聖杯を手にするところまで。それを取り返すのはまだ記録宇宙にはない非確定事項。まだ負けではない…ならば反撃開始である。
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床に沈むキアラなんか面白いな……(笑い事ではないが)