『Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ』第14話感想 「正義の味方」として在りたい狂戦士と平凡な男子高校生マスターの戦いが始まる
道行く女性の視線を釘付けにする美少年ジキル博士。
これは新しい。
神秘も魔術を知らずに生きてきた平凡な少年こと來野巽(きたの たつみ)くん
魔術師でもなんでもないという情報は前にも出てきましたけど
今回で人となりがわかりますよ。一言で表すなら主人公補正のない主人公っぽいマスター。
クラスにちょっと気になるような子がいるだなんてのもありがちで微笑ましい。
戦いに巻き込まれて秘められた右目の力を知るなんてのもそれっぽいぞ。
ある日、祖父の遺品を整理していたら出てきた手帳に呪文が記されていて
それを読み上げたらサーヴァントを召喚してしまったのだ!
という巻き込まれテンプレもあってその気質は主人公になれたかもしれない逸材。
子孫が突然に心構えもなく聖杯戦争に参戦という点では龍之介と同じ境遇かも。
だが妹の手を引いて笑いかけた巽と姉をその手にかけた龍之介とでは
その性質は真逆どころか全く違う。龍之介さんやはり一般人じゃないのだ。
召喚されたバーサーカーはこれまた既に情報にあった、ジキルもしくは反英雄ハイドです。
普通に意思疎通していることからも特殊な狂戦士というのはわかりますが
どうやら真名は別々に存在していて「ジキル」も「ハイド」も該当するらしい。
そんな彼の望みはやはりというか悪とされるハイドが関係していて
今度こそ始めから正義の味方で在りたいのだとか。カッコ良すぎるでしょう。
その正義の味方という言葉にごく普通の少年マスターも心動かされることになりますよ。
>僕は、確かに小説として語られる物語の登場人物ではある。
>正確には、そのモデルとなった人間だ。
>いいや、その人間が死後に英霊と化したものが、
>聖杯ときみによってサーヴァントのかたちとして導かれたものだ
それにしてもジキルとハイドといえば創作物ではよく見かけるのですが
とりわけ映画などではジキルは穏やかな中年でハイドは荒々しいムキムキマッチョというイメージ。
なのでこの金髪少年を見たときは結構驚いた。当の巽くんもそのことを突っ込んでたりする。
サーヴァントは全盛期の姿で召喚されるので
悪の誘惑に負ける前の純粋だったこの少年時代こそが彼の全盛期ということなのかもしれない。
・宝具として現出する霊薬で狂化しないと戦えない
狂化(獣化)すると反英雄ハイドとしての性質を顕す
・通常状態は英霊特有の気配を有さないアドバンテージがある
ただし一切のスキルも発動せず、割り当てられたパラメーターも発揮されない
一般的な人々と殆ど大差ないデメリットがある
・生前には薬学の果てに錬金術の一端にたどり着いていた
ある程度なら指導することができる
これまたかなり難儀なスペックのバーサーカーさん。
ただマスターのことを考えてみるとこの上ない組み合わせに見えてくる不思議。
意思疎通は言わずもがな、通常状態は隠れ蓑にいいし
戦う時だけの狂化はマスターの負担軽減にも一役買うと思う。
更にマスターに力の使いかたをある程度教えることができるとか。
あとはマスターの右目の力とやらがどの程度なのかですね。
そして正義の味方として戦う二人の主従の組み合わせですよ。
神話の英霊たちがその伝説の再現たる力を振り回せば東京とそこに住む人々は犠牲になる
だから自分たちで聖杯戦争を止めようと言うのだ。
しかも二人は友人同士としての決意と覚悟を誓い合います。
これは…まさしく主人公サイドの物語じゃないですかー。
相性の合致した組み合わせはまさしく運命の出会いであろうか。
マスターとサーヴァントの関係はそれぞれにドラマがあるのがまた良いんですよね。
お互いを単なる道具や使い魔とみなすか、並び立つ相棒として信頼関係を築くのか
全てはマスターとサーヴァント次第なのだ。
だが二人の結末は既に決まってるんですよねー。
誰だこんな純粋な想いを抱く二人を踏みにじるのは愛歌ちゃんだよ!
全ては愛歌おねえちゃんの舞台に巻き込まれたのが運の尽きなのか。
仮に主人公補正があったとしてもあの愛歌ちゃん相手に生き残るのは厳しそうな気がするぜ。
それでもバーサーカーと巽がどうしてあんなことになった経緯は知りたいのでそこは楽しみですね。
これは新しいよね
中々続きが気になる