『Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ』第21話感想 正しきを為す弓兵アーラシュ・カマンガーが放つ流星の輝きが今こそ奇跡を成す
三騎士たちとファラオの戦いではあるが描写的にはアーラシュさんがメイン
アーラシュさんは愛歌の手に落ちたエルザのために戦っている…と思ってたんですが違いましたね。
マスターであるエルザは確かに心が折れて脳にも精神侵食の異常もある状態だった。
だがある少年の言葉を思い出し、自分自身の意思としてその言葉を口にする。
それは巽くんも言っていた「東京を救う」というシンプルなオーダー。
アーラシュさんも苦境にありながら自分で答えを導き出したその姿に満足して戦いに挑んでいたのだ。
敗退したとはいえ色んなところに影響を残していて巽くんのしたことは無駄ではないのが嬉しい。
アーラシュさんもマスターを含む無辜の民のために心置きなく戦えるのも安心だ。
しかしオジマンディアスの力は圧倒的に過ぎる。
固有結界、宝具封印、スフィンクス、不死身、神代の具現など上げればキリがない。
更に今回は神殿の外壁は並みの対軍宝具では傷一つつけられない。
真っ当な生物なら2秒で致死する神威(毒素)に満ちているなどの効果が登場。
頑強スキルを持つアーラシュさんでも血を吐くほどの空間となっているのだ。
三騎士が挑んでいるのにオジマンディアスは玉座の間から動いてもいない。
なるほど確かに最強のサーヴァントだ。
不死身のスフィンクスの群れを相手に時間を稼ぐアーラシュさんはとにかくかっこよかった。
ファイアストームも50本の矢を射出してかき消すとかこの人ならではの技。
というかFGOでも矢を雨のように降らすとこ見てみたいなー。
誰が見ても絶体絶命の窮地だが時間稼ぎを経て三騎士の反撃が始まる。
まずランサーが強大な宝具の一撃で神殿に満ちる神威を僅かに歪ませる。
(宝具が神霊の持ち物か、サーヴァントが元は神霊の類なら封印の効果に引っかからない?)
そして最高純度の賢者の石(キャスター製)で宝具封印を中和。
最後にエクスカリバーとステラをオジマンディアスに叩き込む総攻撃!
アーラシュさんの宝具にはエルザの令呪が全て乗った文字通り最後の一撃である。
4騎の英霊が力を合わせてようやく打倒にまでもっていけるとかファラオの強さがヤバイ。
太陽面爆発に及ぶオジマンディアスの一撃もセイバーとアーラシュの宝具にかき消される。
しかしオジマンディアスさんには驚きも焦燥も無かった。
むしろ二つの宝具の輝きに心を奪われて見て喜んでいたのだ。
>余はかつて目にしたぞ
>是なるものと同じくして眩きものを
>我が友、我が兄弟が、かつて我が元を離れたあの日
>葦の海を割りしもの、其は、紛うことなき星の光なる
当世にあっては自分に代わり世界を救うのはお前たちかと理解して消えていく。
二人が成した奇跡を目を細めながら見るファラオの姿は最後まで王気(オーラ)に満ちてるぜ。
しかしファラオに世界を救うと目された男の一人アーラシュさんの戦いはここで終わりである。
既にFGOでファンに知名度を広めた大英雄の宝具ステラの威力と代償は知っての通り。
>ただし、絶対に一度きり。例外はない。
>使えば死ぬ。
そんな…FGOでは何度もステラしてるのに。
アーラシュさん使っているユーザーさん薔薇を装備して例外を作ってるのに。
冗談はさておき、もはや崩れて消えゆく存在のアーラシュさん。
エルザに最後の言葉をかけてやれないことを惜しみつつセイバーに語りかける。
エルザに言いたかった言葉は「お前の決断が俺を殺したわけではないから泣くな」である。
この人はこんな時までマスターを気遣うとかまさに大英雄ですね。
ちなみにエルザは確かにアーラシュに謝り続けていた。手には携帯電話。
そして公衆電話BOXには聖剣の輝きにうっとりしている愛歌おねえちゃん。
つまり決め手となったアーラシュさんへの命令は…そりゃ泣きたくもなる。
>いいか、セイバー
>お前は正しい
>東京の人々――本来なら俺たちにはまあ、関わりのない連中だけどな
>それでも無辜の民たちだ。
>かつて俺たちが守った愛すべきあいつらと、なんの違いもあるものか
>俺はここまでだ。
>なあ、騎士の王。輝きの剣を栄光のままに振るう男よ
>――お前は、聖杯に何を願う?
>最後の言葉は。果たして、あの聖剣使いに正しく届いてくれただろうか
これでファラオに世界を救うと認められた英雄はセイバー1人になった。
アーラシュさんの流星のような生き様がセイバーにも影響を与えたと信じたいね。
俺自身が流星となったんだな・・・・