『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!!』第40話感想 美遊の命運を背負い、世界も救うと決めたイリヤの新たなる重荷と明らかになる魔術師としてのエインズワース
コンプエース2016年11月号より
美遊兄の過去の話が終わり再び話はイリヤたちのところへ戻る。
お疲れ様…と言うにはまだ早い。戦いは終わってないのだから。
だがプリヤが始まって謎だった美遊の秘密と過去も明らかになり読者としては感慨深い。
運命に翻弄された兄妹の戦いに皆も涙する。
そしてイリヤは美遊と世界を越えた姉妹であることにも気づいて更に涙する。
ルヴィアさんとの繋がりも洒落にならなくなってきましたねとイリヤに教えてあげたい。
だが美遊とお兄ちゃんの事情がわかってもそれはまだようやく半分でしかない。
イリヤは宣言したのだ。世界も美遊も両方救うと。
美遊の事情を背負ってそれを落とさずに世界も救わなければいけないのだ。
その方法はまだ何一つ手立てはない。
イリヤの戦いは過酷になるばかりだ頑張れ魔法少女。
そしてエインズワースの事情もここから明らかになり始める。
衛宮邸に連れてきたアンジェリカさん。彼女はもう本当のお人形さんみたいになってしまった。
だけど彼女には明確な個人としての正体があったのだ。
最初に登場したときはホムンクルスか何かだと思ってたのも懐かしい。
ジュリアンと友である士郎だからこそ気がついた彼女の正体。それは…
ジュリアンの姉だった
これまたとんでもない爆弾ですが考えてみれば納得のいく話でもある。
置換魔術をこれでもかってくらい使用してましたもんね。
帰る肉体を既になくして意識を宿した人形だそうな。つまり慎二やザカリーと同じか…。
人の体機能すら再現する概念置換はリスクがあって必ず自我が欠落ないし歪むそうで
それを聞くと慎二のあの状態や桜があんなことになったのもわかるというもの。
アンジェリカは感情の九割以上が喪失したという。
今までの人格は一生懸命学んで怒りの感情を演じてたと知るとまたなんとも見えるものが違ってくる。
わざわざ挑発するような言葉を繰り返してきたのも相手が爆発させる感情で学習してたのかなーと。
そして凛とルヴィアとバゼットさんの時計塔の魔術師チーム。
凛ちゃんは聞いててずっと違和感があったそうな。
「それだけ原則を逸脱した力を持つ魔術師が世界の救済?ありえないっての」と。
ルヴィアさんはこの世界に私がいたらシェロを一人にしませんのに…って、そっちじゃない!
ちょっと過去話に感銘を受けすぎて涙流してますよいい子だなこのお嬢様!
でもそんなルヴィアさんでも世界が滅ぶと知ってもやることは何も変わらないのだ。
>「仮に百年後に世界が滅ぶと分かったら 貴方ならどうする?」
>「――何も 変わりませんわね」
>「世界が滅ぶ前に己が魔術を極め根源を目指す エーデルフェルトの血統を継ぐ者の使命ですわ」
>「そう それが典型的な魔術師の考え方」
>「……つまり エインズワースの謳う世界の救済は嘘であると……?」
>「その可能性はあるって話」
ですよね。型月の魔術師ってそういう生態ですよね。
さあきな臭くなって参りましたよーというところでダリウスの正体も判明だ。
ジュリアンは別にアレを演じたくてあんな格好をしていたワケじゃあなかった。
ダリウスは千年を生きる魔術師であった。
そしてエインズワース全ての父でもあった。要するに…。
エインズワースの後継者はみんなダリウスになっちゃうのだ
初代よりずーっとこれを繰り返してきたそうな。なんという嫌な家系だ。
そして確信した。ダリウスは「典型的な魔術師」であると。
ホントにもー。魔術師はあの手この手で寿命やら時間の問題を解決しようとするんだからー。
なんというかワラキアさんが大嫌なやり方っぽいよね。具体的にはロアさんみたいな。
まあロアさんがこれと同じやり方したら一族郎党殲滅されておしまいだろうけどね。
あれはあれで無限に転生するにはよくできたやり口なのだ。
第6話「君の本当の敵」より。……なるほどなーと。
子ギルやっぱりお見通しで色々と訳知りなのであった。
そんな子ギルにもわからない宝具の存在やら田中さんの正体と謎はまだ多い
田中さんの滅ぼすセンサーにアンジェリカが対象にならないのも引っかかる。
今までは縁が薄いと思ってんですがここまで深い関係者なのに反応しない。
ふむ、今まで反応したのはダリウス本人と…エリカですよね。
となればこれはエインズワースとダリウスがイコールになってるのかな。
エリカに反応するのは…つまり…後継者はエリカ?
さてエインズワースの謳う世界の救済が余計に胡散臭くなってきた。
ここまで来てダリウスは世界の救済が目的だった!はないと思うのだ。
あるとしてもマキリさんとこのお爺ちゃんと同類だったケースだがそれもどうだろう。
そしてジュリアンにもそれとはまた別に願い事があるらしい。
要は人格がダリウスに置換される前に個人的に願い事してやるぜと。
そんな弟を姉であるアンジェリカはどうか救って欲しいとイリヤに託そうとする。
なんかややこしくなってきましたよ大丈夫かイリヤ!
というわけでしばらく忘れられてたダリウスさんまたもや存在感を放つ。
今回でラスボスが明確になった感じがしますけど、まだ何かありそうなんですよねー。
それで田中さんは何者なんだい?という気持ちも強くなった。
話も大きく動いたしどんどん型月っぽい物語になってきて今後もすごい楽しみです。
なんかもうこれらを背負わなければならないイリヤの苦難の道を応援したい。
型月で意識だけ長生きするのはろくなことにならない。