『Fate/EXTRA CCC Fox Tail』第28話感想 味方も敵もそれぞれの覚悟。鈴鹿御前はカズくんと一緒に幸せを掴むために虚数の海に浮かぶ楽園で戦い続ける
記憶を取り戻して月の表側を目指す生徒会を裏切ったジナコと慎二。
月の裏側にずっと留まろうとする黒の生徒会の一員となってしまった。
対して記憶を取り戻してはいないが状況を察する生徒会メンバーたち。
ゴスロリBBたちについたマスターはおそらく月の表側で聖杯戦争に敗退したのだろうと。
その事実が岸波白野の心を揺さぶる。
何せ記憶を失っている白野には月の表側で得た覚悟が失われてますからね。
月の表側の記憶がなくともそれまでの人生がある凛やラニにレオは強い。
しかし白野はそうもいかない。彼だけは自分を失っているに等しい。
彼のレゾンデートルは表側の聖杯戦争で積み上げられたものなのだから。
人を殺めることや死ぬ事になることも見過ごせない白野。
そういうわけで裏切った敗退者に気持ちが引きずられてしまうのだ。
ここで考えるのが自分の生死でなく他人のことなのが白野らしい。
だがそれは間違いだと凛とキャス狐の発言で気が付く。
例え表側に戻ることイコール自分たちの消滅になろうとも関係ない。
こんな月の裏側で停滞してるくらいならどんな結果でも先に進むのだ。
こういう考え方が普通にできるあたり凛やラニにレオは強い。
そして死を恐れる凡人が裏切ってしまう気持ちもわかる。
白野は改めて表側への脱出のために尽力するのであった。
そんなご主人様にまだすべてを打ち明けられないキャス狐。
自分の発言で胸を痛くしている姿に読者の胸も痛くなる。
思い出も失った白野に受け入れてもらえるか不安で真名開示する勇気もだせない。
この漫画では宝具解禁イベントがどうなるのか楽しみでござる。
あと男物学生服を羽織ったキャス狐いいよね。いいよね。
黒の生徒会メンバーにだって覚悟はある。
特にJKセイバーこと鈴鹿御前はもうカズくんのためなら何でもやる勢い。
気分で遊園地作成の乗り気だったりJKライフと彼氏彼女の関係構築に一生懸命な彼女。
一番は自分とカズくんの幸せ掴むため。そこだけはブレない。
そのためなら何でもやる
ゴスロリBBだって場合によっては切り捨て御免である。
女の情念と天魔としての凄みが出ているかのようなこの表情。
フラグは立ってるけどゴスロリBBとの敵対は今後あるのかどうかですね。
カズくんもまだ謎が多いし先の展開が楽しみです。
そのカズくんも最初はゴスロリBBの提案を(強がりですが)跳ね除けてたんですけどね。
表の聖杯戦争敗退後にちょっといじられてしまって洗脳状態。
彼のパーソナリティは損なわれてないっぽいけども
優先順位の一番上に死を恐れるというのが来ているようだ。
つまりはゴスロリBBに従うのをよしとする状態だ。
鈴鹿御前はそんなカズくんにどこまでも付き合う。
善だろうが悪だろうがカズくんのためなら望むところ。
カズくんと一緒に居るために彼女は戦い続けるのだ。
説得も和解も不可能なこの感じ。
それがあり得るとすればカズくんの洗脳が解けた時だろうか
どちらにしろ誰も彼も覚悟を持って戦っている。
覚悟のない岸波白野はそんな彼らとこれから戦っていくことになるのであった。
結末がどうなろうと鈴鹿御前にもカズくんにも納得のいく最後を迎えて欲しいのだ。
あとキャス狐とJKセイバーの惚気話対決がまた見たい。
覚悟完了した者ほど恐ろしいものはない