アニメ『Fate/stay night[UBW]』第21話感想 勝てぬと知って、意味がないと知って、なお挑み続けるその姿。心が色を放ち輝きを取り戻す心象風景のシーンがもう反則!
誰よりもアーチャーの人生を「間違いなんかじゃない」と肯定してる士郎
間違いなんかじゃないんだから!のシーンはすごい好きなんだ
剣戟の響きからはじまる
answerの冒頭をこうして表現するだけでもファンからしたらわかってるなーと言わざるを得ない。
そしてアーチャーの表情やら自問自答がどれも良い。
アヴァロンの加護で傷は癒えようとも士郎がアーチャーに及ばないという戦力差は覆らない。
しかしこれは自分との戦いゆえにもはや戦力差など大事なことではなくなっている。
いつもの皮肉屋な面はどこへやら、自分に言い聞かせるように言葉を荒げるアーチャー。
誰よりも終わらせたいと思っていた衛宮士郎から、誰よりも目が離せなくなっている。
アーチャーの過去の姿はどこかで見た装いですね
セイバーの視点という形で語られるアーチャーと士郎の対比。
原作では地の文で士郎の状態やら色々と伝えてくるようになっています。
というのも原作だと完全にここは士郎とアーチャーの二人の世界という感じで話は進む。
しかしセイバーから見た二人を語らせる描写はアニメならではの面白さですよね。
そしてそれはアルトリアさんにも向くというのが今まで士郎を見てきたセイバーならではの表現。
それにしてもこのアルトリアさん可愛らしい。
これはぐだおでモーさんがまた荒ぶるという確信。
元々、地の文で書かれているアーチャーの想いをモノローグで語らせるのがアニメならではの強み。
原作のanswerは文章の表現による魅力でこれでもかっていうくらい泥臭さく仕上がってます。
それはもう士郎がボロボロになりもっと斬り合いしてるような感じですね。
気になる人は是非とも原作もやってみてほしい。
二つを知ればきっと相乗効果で作品がもっと楽しくなること請け合い。
泣きそうな顔で向かってくる相手にアーチャーはなにを思うのか。
自身の理想の果てと戦い打ち負かすと言いながらも、士郎は決してアーチャーの人生は否定しない。
誰よりも士郎自身が「間違いなんかじゃない」と肯定しているのだ。
衛宮士郎の敵は常に自分。それも心が欠けそうになる己にだけは決して負けることはできない。
あとどうでもいいけど剣がデカかったけど気にしない。
塗り替えられていく心象風景
ここはもうBGM「EMIYA」の入り方といい、輝きを取り戻していく世界という描写がもう反則。
何が良いかっていえば破壊でも侵食でもなく、変化しているっていところですよ。
それは本人が言うように衛宮士郎という男を認めたからゆえか。
それともかつての自分を思い出したからか。あるいは両方か。
つまりアーチャーに元からあったものが帰ってきたという事なんだなーと。
士郎の何度も立ち上がる姿を見たらそりゃ忘れてたモノもこじ開けられるさ。
士郎はもう立つのもやっとどころか剣を握るのも怪しい状態。
原作だと骨もやられていると書かれていますよ。
アーチャーは十分に対応して剣を振り下ろせたのにそれが出来なかった。
士郎に刺された後だって十分に反撃できるのにそれをしない。
意味することはただ一つ、衛宮士郎の勝ちである。
アーチャーは敗北を自分に言い聞かせるように口にするのですが
この時のアーチャーの表情は優しげなものというか穏やかなのがまた良い。
決着がついた後に駆けつけた凛ちゃんを見て笑った士郎もいいよね。
っていうか凛ちゃんのミニスカっぷりがやばくないですかね
慎二の呼びかけに応えず士郎とアーチャーの戦いを見ていた英雄王の登場。
士郎とアーチャーの戦いは決着がついた。
しかしそれは敵との戦いではない。今度は本当に倒すべき敵の登場である。
ここのアーチャーを串刺しにするシーンですが順序が違いますね。
原作では初めから士郎を串刺しにするための必殺の一撃だったのですが
アニメではアーチャーが標的で尚且つ何も気づいてないという形になっているのが気になるところ。
ちなみに管理人はアーチャーが誰よりも早く気付いて庇う方が好み。
まあ原作プレイしてた時はアーチャーが不意打ちしてきたと勘違いしたのは内緒だw
アーチャーの消滅確認!(男塾風)
これは見事にやられてしまいましたね。
マスターもいないし残っている魔力も少ない上にこの攻撃を受けてはリタイアだなー(棒)
聖杯についてギルガメッシュ自ら解説してくださる優しさ。
あの英雄王が仕組みを作り上げた人は神域の天才だって褒め称えるところとか
言峰のことを召喚者として扱ってたセリフが原作にあるんですが
そのへんどうなってるのかなーと思ってたら語られなかったでござる。
他にも細部でセリフが無くなってたりします。
そもそも後のシーンを考えるとこの時はギルガメッシュも言峰の退場を知らないと思われる。
ここらへんの説明とかセリフは長いからある程度の省略は仕方ないよね。
しかし裸のおうさまは出す。
とにかくギルガメッシュの目的もここで明らかになる。
汚染された聖杯を使った現世の人類の一掃である。
1stシーズンの蟲蔵でのギルガメッシュと慎二の会話の伏線が回収された形ですね。
大火災で死に絶えるような人間は弱いというが、
かつてギルガメッシュが支配していた人間はどれだけ強かったのだろうか。
この時なかなかの悪辣な顔で士郎を見やるギルガメッシュ。
原作で語られてますが士郎は彼の試験で言うところの落第者である。
勝手に10年前の続きを宣言して唐突にそれを中断してしまう英雄王。
本気で煤で汚れるのがヤダという理由で戦闘放棄するのまで含めて英雄王クオリティ。
矛盾聖杯
聖杯が欲しければ自分自身が聖杯になればいいじゃない。
凛ちゃんが何度も逃げろって忠告してあげたのに逃げなかった末路がこれである(まだ終わってない)
ちなみにちゃんとした魔術師ならばこのような変貌はしないらしい。
悲惨なシーンなのに慎二に「増える」って言わせるからちくしょう!
ちなみに増えるってセリフは原作通りなのであしからず。
次回は…凛と士郎が!
「えへへ。キス、しちゃった」をアニメで見れるって信じてもいいですかね!?
「俺の勝ちだ、アーチャー」
「―――ああ。そして、私の敗北だ」
100万回見返したFate屈指の名シーンがついに来たな
UBWはある意味でこの瞬間を迎えるための物語だから、今回の演出は特に力が入ってた
ufoのスタッフの方々は本当にお疲れ様でした
・・・よし、来週は別の意味で大注目の回だな!ufoさんには期待してますよ~(ゲス顔)