『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!!』第30話感想 美遊のことで悩み迷い続けた果てに士郎は行く道を決め、ささやかな願いを経て二人は本当の兄妹になる
月下ではなく星の下での誓い
懸念された切嗣さんと士郎の不仲ですがそんなことにはならずに切嗣さん逝く。
何かあると思ってたので冒頭で士郎と切嗣が問答して終わったのは肩透かしなような安心したような。
それを看取る士郎と原作本編のシーンと状況だけは似ているが細部が色々と異なっている。
一番はたった一つの月ではなく数多くの星を見つめていた切嗣である。
それに言葉をかける士郎も迷いもあり覚悟も足りないように見える。
ああ、この切嗣は数に価値を見出したまま最期まで希望を見ることなくこの世から去ったのか。
それから数年後、同じように学園で生徒会の手伝いをして生徒会長である…ジュリアン!?
何らかの理由で一成がいないこの学校では生徒会長はジュリアンが務めていた。
一義樹理庵(いちぎ じゅりあん)ってすごい名前だなあw
あまりのことにここでイリヤたちも総ツッコミである。
一緒にお昼を食べて雑談するくらいの間柄であったことも明らかになる。
友人といってもいいだろうけどここからあの不仲になっていくのか。
なんか聖杯戦争がきっかけで不仲になると考えたら一成だけでなく慎二の要素も感じるぞ。
それにしても衛宮の手作りのお弁当を気色悪いとは愚か者め喝!とにかく喝!(寺の子並感)
ジュリアンは街で起こった災害を気にしていることから調査のために居るのだろうか。
あの全てを飲み込まんとする闇を払った光を特に気にしている。
士郎はここで知らないとウソをつくのだがそのことにほっとしているのは何故だろうか。
そして例え話でも世界と妹のどちらかを選ぶ天秤の話でジュリアンが迷わず答えたのは妹の方。
なんかこんなに格好いいシスコン兄貴なとこ見せられて逆に困惑。
士郎とのやりとりといい普通の友人にしか見えぬ二人。
もしかしてジュリアンも妹を第一にして戦ってるのだろうか。
何にしろ読んでて徐々に好感度上がってる気がするからやばいぜ。
桜も普通に登場かわいいぞ
この街は災害のせいで住人が異常に少ないので弓道部も二人っきりである。
そして桜は見とれながらも士郎のことを理解している。これは惚れてますね間違いない。
しかし士郎さんは朴念仁だし悩み事抱えているせいで気づかないし内に踏み込ませない。
桜も原作と違い通い妻することもできずにただ健気に士郎が悩みを打ち明けるのを待ち続ける。
藤ねえが居れば違ったのだろうが…。こっちの藤村先生は無事だろうか。
通い妻はいないけど幼妻は居る
帰ってきた士郎のカバンを持ってあげて用意してある夕御飯の内容に花を咲かせる。
これはまるで美遊が女房じゃないか!
切嗣に美遊を託されたが士郎ではあるが美遊を道具として扱うことはできなかった。
美遊を使った世界救済の研究を引き継ぐこともできずにズルズルここまで来た。
既に切嗣は世界を救済した場合に美遊が背負う事になる代償も突き止めていて
それは永遠に人類救済の願いを叶え続けるため、魂と器が世界に永久に縛られることである。
それがわかっているからこそ士郎も迷ってるんですよ。
切嗣のように成りたいと思い続けていてもその正しさを選んでしまう事に悩み続ける。
美遊の情操教育を心配するあたりもう既にお兄ちゃんの片鱗が
いっそのこと美遊が力を失ってしまえばとさえ願う士郎。
そんな士郎の願いの横でささやかな願いを叶えていたのは美遊。
それは「士郎さんと本当の兄妹になりたい」
その願いが本当になったとき美遊の眼の色と形は読者のみんなが知るものへ変化。
こうやって眼が同じだったのを回収してきたかー。
美遊がささやかな願いを自分自身で叶えたのを見て士郎も行く道を決める。
こうして美遊のお兄ちゃんは誕生したのであった。
このまま終わればいい話だなーで済むのですがそうはいかないんですよね。
士郎は美遊を幸せにしてあげたいと願っても周りがそれを許さないのは明らか。
ようやく兄妹としての道を歩み始めた二人に待つ苦難から目が離せないぜ。
まず頭の中に浮かんだことがどこの夫婦だお前ら!?っていうことだった