漫画版『Fate/stay night[HF]』第27~29話感想 葛木宗一郎を絡め取った間桐臓硯の用意した老獪にして悪辣なる策略が小次郎とメディアさんを襲う
ヤングエース2017年8~10月号より
ある日の夜、桜の体に異変が起こる。
気がついた士郎は桜を介抱するのだがHFルートの士郎は桜を女性として意識している。
それもあって桜の体の柔らかさとか悩ましい姿に頭がクラっと来てしまうのだ。
桜を抱いて「いつのまにこんな女らしく」と言ってますが気が付くのが遅いでござる。
そんなハプニングに対して士郎は鋼の意思で桜の看病に専念して事なきを得る。
これもある意味で戦いである。頑張れ士郎。
衛宮邸でそんなことが起こっていたけど柳洞寺にも危険が迫っていた。
佐々木小次郎を襲うウネウネとした謎の黒い影。
門番の役目に縛られている小次郎は退くこともできずに戦うのみ。
ただでさえ相性が悪いのに戦闘手段が近接攻撃のみということもあってやられてしまう小次郎。
メディアさんが不在だったのもあってどうしようもなかった。
腕をこんなふうに切り落とされる小次郎さんを見ることになるとは無念である。
抵抗する手段を失った小次郎は間桐臓硯の手によってアサシンの触媒に。
HFルートでのみ産声を上げる真アサシンの召喚でございます。
よかろうと受け入れる小次郎さんは凄惨な姿ではありましたが最後まで雅でした。
門番を排除したら蟲を仕込んで傀儡とした葛木宗一郎を送り込む。
一目でおかしな状態だとわかるが、声をかけてくる一成ですら殴り飛ばす。
目指すはキャスターの工房の中心部である。
あくまで臓硯は自分の存在を隠して事を進める。
そして老獪なる魔術師の悪辣な筋書き通りに工房は破壊。
メディアさんがやって来た時はもう全てが終わった後でした。
だがまだ葛木宗一郎が生きている。
むしろマスターの生存こそメディアさんが望みを叶えるために必要な大切な人なのだ。
さっと調べて宗一郎の命が無事なのを確認して安堵するメディアさんの可愛さですよ。
こんなことした相手がメディアさんには誰だかわからないが
これでキャスターのサーヴァントを出し抜いたつもりかと言う余裕くらいは出てきた。
しかし相手の狙いがよく見えてこないのがメディアさんには不気味であった。
もう少し考える時間があれば良かったかもしれないが
宗一郎に仕込まれた蟲のことを考えるとその余裕もない。
故にメディアさんは急いでしまって虎の子である自らの宝具を解放するのである。
罠でした
最期の瞬間、正気に戻ったように見える宗一郎の瞳がメディアさんを見つめた。
大切な人を失ってしまって呆然自失のメディアさん。おのれ間桐臓硯。
本当に全てが終わったそこにやって来たのは衛宮士郎とセイバー。
二人が柳洞寺に攻め込むのは方針として元からあったものだったのだ。
そして士郎とセイバーはメディアさんと出会ってしまう。
今やってきた人から見れば状況的にはメディアさんがマスターを始末したように見える。
メディアさんからすればまんまと何者かに出し抜かれてセイバーの相手をさせられる。
宝具も士郎に見られてあれは危険だとセイバーもアドバイスされてるので虎の子も通じない。
何もかも失ってしまってメディアさんはもう冷静な判断もできない状態。
第三者にマスターをころしたと指摘されたことがトドメとなってしまった。
もう泣きっ面に蜂でやけっぱちのメディアさんが可哀想すぎて心を抉る。
ここからひとまず落ち着くことができれば「聖杯で宗一郎を…!」
と、Fate/UCみたいになるかもしれませんが、そんな時間は目の前のセイバーが与えない
工房を壊されマスターも居ないメディアさんは身一つでセイバーに挑むのであった。
というわけでキャスター陣営はオリジナルシーン満載のHFコミカライズでした。
感想を書いててなんだかメディアさん寄りになってしまった感があります。許してほしい。
メディアさん寄りになるのは仕方ないわ…。