『ぐだぐだエースRE』第3話「楽しい人斬り講座」感想 天誅の名人と囃し立てられ、金もたんまりと手にした岡田以蔵が最後に望むのは坂本龍馬との再会だった
本日発売「コンプティーク」6月号 連載開始時から大反響の、 「ぐだぐだエースRE」(漫画:経験値) 第3話「楽しい人斬り講座」 主役は岡田以蔵。郷土の友、坂本龍馬と彼らが駆け抜けた幕末という時代を、岡田以蔵の目線で語ります。 pic.twitter.com/gjwrE8THVI
— コンプティーク&コンプエース (@comptiq) 2021年05月10日
幕末四大人斬りの一人で「人斬り以蔵」として恐れられる前の以蔵さん
土佐勤王党に加盟する前から負け知らず。誰も以蔵さんに敵わないし、どんな剣技であろうと以蔵さんはモノにした。まさしく剣の天才の名に偽りなし。しかし相手の剣は見えても以蔵さんは周囲と上手くやっていくことはできなかったのだ。どれだけ凄くても誰も以蔵さんを見ない。剣の才は非凡ながらも誰もが以蔵さんをのけ者にした
坂本龍馬という自分を仲間外れにしない唯一の存在
この作中ではいつもつまらなそうな顔をしている以蔵さん。相手を叩きのめした後に歪んだ笑みを見せるくらいだった以蔵さん。それがどうでしょう…坂本龍馬の前では普通に笑えている。こんなのどう見てもかけがえのない存在でござるよ。坂本龍馬だけは剣で叩きのめす気が起こらない
あれほど誇っていた剣の腕も披露することなく稽古は終了。坂本龍馬も千葉道場で修業をした際に伝授された「北辰一刀流長刀兵法目録」があるので戦いにならないということはないんでしょうけども。この関係を失いたくなかったのかもしれない。
岡田以蔵の前から黙って姿を消してしまった坂本龍馬
世の中にあまり興味のない以蔵さんと違って坂本龍馬にはやりたいことがあったのだ。以蔵さんかなりショックを受けている。泣いているのだろうかあの以蔵さんが。こうして二人の道は分かたれた…そして以蔵さんは幕末四大人斬りの道を歩みます。京の町に血の雨を降らせる人斬り以蔵
土佐藩の武市が率いる土佐勤王党の走狗となり、「天誅」と称して安政の大獄に関与した人物等を次々と襲い葬っていく。その所業は誰もが以蔵さんを恐れたほどです。しかし八月十八日の政変で京の情勢も変わり、土佐勤王党の勢いも失速し、岡田以蔵も捕縛されてしまうことになる。獄中で考えるのは坂本龍馬のこと
国のためだの天誅だのと言うが、実態は武市瑞山に命ぜられるままに暗殺を行っていた。学がなかったため暗殺の道具のように使われたとも言われていますね。今この作中で確かなのは…以蔵さんは龍馬に戻ってきてほしかったということ。遅いのう龍馬。これじゃわし、打ち首になるきに。ええ空じゃ、澄み渡るようにええ空じゃ
「君がため 尽す心は 水の泡 消えにし後は 澄み渡る空」岡田以蔵の辞世の句。何がどうしてこうなったかはわからない。何かを間違えたことはわかるが、どこでどう間違えたのかはわからない。けれど空の美しさは今も昔も変わらない。
申し訳程度の「楽しい人斬り講座」
そして参考にならないやつ。これだから天才という人達は…!なんか辛気臭いと言われ始める「ぐだぐだエースRE」
リラックスとか全然できないけど、ここまで来たらこの形式で走り抜けてほしいでござる。
©Keikenti ©TYPE-MOON
サムネイルが完全に剣心の後ろ姿