漫画版『Fate/Apocrypha』第12話感想 人類最速の英雄と激突する万夫不当の不死身の英雄。そして炸裂するゴルドさんの虚栄と焦燥からの令呪のサポート
コンプエース2017年6月号より
前回で激突した黒の陣営と赤の陣営。
発端となったスパルタクスの前進は止められてしまったが戦いは続く。
スパルタクスは多数の相手と戦う事になって結果、絡め取られてしまった。
だが赤のライダーであるアキレウスは一人でサーヴァントニ騎を相手取る無双ぶり。
己のことを真の英雄と豪語するその実力に偽りはない。
無敵であり疾風。せせら笑いながら相手をしてみせる大英雄アキレウス。
フランちゃんは蹴り飛ばされ蚊帳の外に。
不愉快そうに唸って空間を軋ませるフランちゃん可愛い。
そして一騎打ちとなったジークフリートとアキレウス。
奇しくも無敵の英雄と不死身の英雄の戦いである。
お互いに相手に攻撃を叩き込むも無効化されたことで一旦距離を置く。
そこに至るまで何度も切り結んでいるあたりが二人の実力の高さがわかりますね。
これでは手詰まりだなと言うアキレウス。だが似てはいるが同じではない。
ジークフリートさんの不死身はBランク以上の攻撃で貫けるのだ。
対してアキレウスは完全に無効化している。その秘密がジークフリートにはわからない。
アキレウスもジークフリートのことがわからない。
この手探りしていく感じ、まさに聖杯戦争の醍醐味である。
不死身や無敵の例としてあげられた英雄たち。ガウェイン卿の姿もあるのだ。
インドラがヴリトラ退治に挑んだ時の話も絵になってました。
調べるとインドラとの戦いとして様々なエピソードがありますよ。
この倒し方は「マハーバーラタ」のものですね。
とにかく不死身や無敵は攻略方法をまず解き明かさねばならないという話。
先にそれを暴かれてしまったのはジークフリートさんでした。
そう、アキレウスは一人ではない。アタランテさんのサポートがあるのだ。
アタランテの放つAランクを凌駕する遠距離攻撃にジークフリートさんが吹っ飛ぶ。
これで強力な攻撃ならジークフリートの鎧を貫けると知られてしまったのだ。
マスターであるゴルドさんもこれには焦る。
なぜ最強のサーヴァントであるジークフリートが勝てないのか?
それは見ての通り相手も最強だからだ
だがまあ敵の真名を知らないゴルドさんからしたら察することはできないけどネ。
加えてセイバーが命令を聞かなかったこともゴルドさんの不安を煽る。
ジークフリートさんは宝具を使っても無為に終わると感じてたからなんですけどネ。
これもまたゴルドさんには察することができない事情であった。
なんたって最初にコミュニケーション放棄しましたからね。
黒の陣営のマスターの中で自分だけがサーヴァントと意思疎通できてない。
他の一族の英霊との主従関係をどこかバカにはしていたゴルドさんではあったが
なんだかんだと共闘関係を行う上では重要なことなのだ。
ゴルドさんはジークフリートの真名を隠したいがために最初に誤ってしまった。
それが今になって不安であり疑心暗鬼の種となってしまったのだ。
やはりマスターとサーヴァントの関係においてコミニュケーションは重要。
自分のサーヴァントが何を考えているのかさえわからない。
少しでも語り合い、ジークフリートの望みを聞いていれば何かが変わってたかもですよ。
だけどそんな未来は失われ今は英霊を装備品のように扱うマスターが一人。
プライドの大きさと結果を出せない焦燥から彼はついに愚かな行為に出てしまう。
令呪による命令強行
ジークフリートに考えがあって聞かなかった命令を強制させてしまうのであった。
これもまたある程度の信頼関係が成り立ってれば防げたかもしれない事態。
だがもはや後の祭り。令呪による強制力はバルムンクに魔力を回してしまう。
それを見てどこか嘲るような表情をするアキレウス。
ジークフリートにもしも自分の無敵を破る条件を満たしてるのなら最初にわかるハズ。
つまりジークフリートの宝具は無為に終わるということ。
忌々しいながらもジークフリートさんもそれを理解する。
だからコミュニケーションはしっかりとらなければいけないのだ。
今必殺の…幻想大剣(バル)
不死身の英雄でバルで始まる大剣を持つセイバーの英霊…いったい何者なんだ…!
さあどうなる不死身の戦い!というところで次号へ続く。良い引きですね。
ゴルドさんの誤りから始まった愚かな行為が浮き彫りになった回でした。
だが侮るなかれ。ゴルドさんのかわいそうな愚かさはこれからが本番だ…!
それが終われば後は……どうなるかって?それはこれからのお楽しみだ。
次回でついに伝説の寸止めが・・・!