漫画版『Fate/Apocrypha』第48話感想 怨霊に与えうる救いは終焉のみ…それが成された時、聖女と狩人の間に新たな因縁が生まれていた
ジャンヌの呪い耐性で必殺にならなかったジャックちゃんの宝具
ジャックちゃんと六導玲霞の強襲は成功はしていた。これが普通の相手ならジャックちゃんと玲霞さんの完勝もありえたんでしょう。しかしジークくんの不死身の心臓を狙ってしまった玲霞さんと、ジャックちゃんの宝具が通じないジャンヌの呪い耐性が想定外すぎたのだ。それでもまだ敗北したわけではない!どんな手段を使っても勝とうとするジャック・ザ・リッパー
しかし複数のサーヴァントに狙われてはどうしようもない。孤軍奮闘するマスターとサーヴァントは長期戦になれば不利である。ジャックちゃんと六導玲霞は共に撤退することになる。しかしここにきてさらに敵を増やしてしまった。ジャックは街の子供たちをも巻き込んだ戦法を取ってしまった。 この時点でジャックとそのマスターはアタランテにとっては問答無用で敵となったのだ。
追い詰められていくジャック・ザ・リッパー
アタランテの矢によって六導玲霞さんの戦いは幕を閉じた。彼女は最後まで自分を救ってくれたジャックちゃんの願いを叶えるために戦った。その姿はまさしく我が子を守る母親のものであった。それを取り上げられてしまったジャックちゃんより、地獄が解き放たれる。アタランテの聖杯にかける願いとその理由
それは自分の出生に関りがあり子供たちが全て愛される世界を望んだから。そんな彼女が救われなかった子供たちによって詰めかけられている。知らなかったとはいえ幼い子から全てを取り上げてしまい、その代償として神代にもなかった地獄のような光景がアタランテを襲うことになるのだ。世界のシステムと醜さを目にすることになるジーク
地獄に巻き込まれたジークが見るのはホワイトチャペル…フロムヘル…「ジャック・ザ・リッパー」という軛から解き放たれた怨霊が見せる世界。ジーク君が見るにはちと厳しい世界の現実。少年の口からは疑問ばかりが出てくるのだ。どうして誰も世界を変えないのか?もっともな疑問だが簡単なことではない。だからこそ世界を変えたいと願う人達は聖杯という奇跡を求めるのだ。救えなかった命を浄化することがせめてもの救い
ジャンヌ・ダルクだけはこの地獄のような世界でジャック・ザ・リッパーの正体と真相に辿り着いていた。そしてそれを救う方法も。それを認めることができないアタランテはジャンヌを憎悪する。聖女ならなんで哀れな子供たちを滅ぼすのかと。気持ちはわからないでもないが、だいぶ無茶を言っている。それにジャンヌだって辛いのだ
ジャックちゃんたちが最後には自ら進んで身を差し出したのがせめてもの救いか。
───去りゆく魂に安らぎあれ(パクス・エクセウンティブス)
魂はあるべき場所に導かれ黒のアサシンは消えた。そしてジャンヌとアタランテの因縁の始まりである。ⓒYuichiro HIGASHIDE/TYPE-MOON ⓒAkira ISHIDA
悪霊に襲われる姐さんちょっとえっち