TVアニメ『Fate/Apocrypha』第21話感想 聖杯大戦もサーヴァントであることも一時だけ忘れ、ただ「勝ちたい」という想いで己のすべてを拳に込めてぶつかるギリシャ師弟
ついにやってきたギリシャ師弟ファイトレディゴー回。
人類救済へのスタンスの違いはアキレウスが戦争ばかりしてたからか。
それは相容れないけどお互いに相手を倒すという意思だけは共通しているのである。
ところでアキレウスがケイローンのマスターについて聞くところは少し変わってますね。
小説では我がマスターを侮るなというケイローンが見れますよ。
空中庭園の十一基の迎撃術式『十と一の黒棺(ティアムトゥム・ウームー)』
バビロニア神話の原初の母・怪物ティアマトが生み出した十一の獣になぞらえて作られたもの。
Aランクを上回る光弾で敵を殲滅する恐るべき機構をアストルフォが攻略する。
セミラミスも大概ですがアストルフォの宝具もつよい。
次元跳躍などはアニメで見るとこりゃ強いというのがよくわかる。
前日にやってた洋画の影響もありSF映画を彷彿とさせる戦いでございました。
とんでもない英霊たちの中でカルナさんは特にとんでもない。
魔力放出による飛行から眼力による次元跳躍先への追跡。まるで誘導ミサイル。
そこからついに黒のセイバーと赤のランサーという何話越しでの対決が実現する。
これはカルナさんにとってもこれは譲れない願い。
カルナさんが驚きだとか言って嬉しそうな顔するところなども良いと思いました。
ジークの戦いを楽しむつもりはないとの宣言どおり最初から全開である。
視聴者は存分に楽しませて頂きますとも。
英雄アストルフォの勇気と意地。
アストルフォとて恐いものは恐いけど一番嫌なのはジークに失望されること。
そんなことはほぼあり得ないけど、彼のためであれば無茶もする。
可愛いときは可愛いし、かっこいい時はかっこいい、それが英雄アストルフォなのだ。
アニメだけで見るともしかして退場するのではと思う演出が面白いと思いました。
モードレッドも本丸狙いで戦場に参戦。
小説と違って流れるように話が展開されていく。
ここは省略が上手いというよりアニメだからこそできることだと感じます。
ただ獅子劫さんとの会話も省略されているので気になる人は小説を読もう。
獅子劫さんとのモードレッドのなんてことない会話とか面白いんですよね。
今回のベストバウト、ギリシャ師弟対決。
宙駆ける星の穂先(ディアトレコーン・アステール・ロンケーイ)で作り出した闘技場。
効果は極めて単純で「公平に1対1で戦う」ことでアキレウスは不死性を失う。
これにアキレウスの性格も加わって弱い相手や望まない相手には無理に使ったりはしない。
ちなみにとある女王との一件のこともあり女性相手には使用不可能なのだ。
同意となればこの時はもうお互い戦士ですから全力でぶつかります。
本当に全力のぶつかり合いが熱すぎて見入りました。
映像化がとても楽しみだったので良いものが見れて嬉しかったです。
特にケイローンの容赦の無い戦い方と
「勝ちたい」って気持ちが重なってるのがアニメで見れて良かった。
そこからアキレウスの拳が刺さって決着。
手数で攻める師匠と一撃必倒狙いの弟子と性格が出ているのも面白いシーンです。
性格といえばマスターに対するスタンスが色濃くでているのがケイローン。
最後の宝具は言葉からもわかるようにフィオレのために使ったようなものです。
召喚された直後はここまで入れ込むつもりはなかったケイローン。
いつしかフィオレやカウレスのために死に物狂いで戦うようになっていた。
ケイローンは最後の教え子であり姉弟の未来の輝きを信じて殉じたのだ。
アキレウスがズルイと言ったのは宝具の使用ではなく
最後の最後にケイローンではなくユグドミレニアの黒のアーチャーになったから。
この辺は詳しくは小説を読むべし。
そして次なる戦いは狩人と聖女の対決。
アタランテが勝つために使った宝具・神罰の野猪(アグリオス・メタモローゼ)
アルテミスがとある王様に神罰を下すために送り込んだ魔獣の皮である。
詳しいことは次の話でわかるでしょうが、発動のトリガーは憎悪。
この状態のアタランテの戦闘が見られる22話も目が離せません。
そしてアキレウスがアストルフォに何かを託すシーン。
ラジオのコンビだとか思ってしまってすまない。
アニメだと真面目ですが原作だとこのシーンコミカルなのがいけないのじゃよ。
これもまた次のベストバウトに繋がっている場面です。
ここからはベストバウトしかないレベルなので乞うご期待。
やっぱギリシャ神話勢は強い