【FGO】陳宮の絆礼装を紹介。冷酷、残忍、無慈悲と囁かれた男とは思えない、それは穏やかな微笑みだった
春を見る
陳宮の絆礼装よりイラスト&解説テキストとステータスを紹介します。
- 協力してくれたマスター:ネギとろろ氏 (Twitter)
陳宮の絆礼装のステータス
陳宮(キャスター)装備時のみ、 自身がフィールドにいる間、 自身をのぞく味方全体のBusterカード性能をアップ
「春を見る」の解説
おそらく春は迎えられまい。
長い籠城戦の中、軍師は呟いた。
冷酷、残忍、無慈悲と囁かれた男とは思えない、
それは穏やかな微笑みだった。
敗軍の軍師に待つものが死である事は明白だ。
そこに不満も恐れもない。悔しさはあるが。
主と仰いだ主君も命はあるまい。
これも特に辛い事ではない。申し訳なさはあるが。
配下の兵たちは再編され生き延びるだろう。
これも特に喜ばしい事ではない。また違う戦場に放り出され、いずれ死に行く定めであろうから。
この下邳城に呼び寄せた家族たちの命は―――
さて。こればかりは相手の人徳に期待する他なく。
つまり、軍師の手でどうにかなる段階はとうに過ぎていた。
今はただあらゆるものが懐かしい。
大志を抱き、戦に生き、多くの夢を語り合った。
すべては末路に垣間見る蜃気楼。
その最後に見るものが戦場ではなく
春の宴というのは、いやはや―――
思いのほか、己を分かっていなかったか。
それはそれとして自爆です