漫画版『Fate/Apocrypha』第40話感想 ゴルドさん命名でムジーク家に刻まれるトゥールさんの名前!戦いの中に身を置いて先行きと己を見据える者たち
フィオレ・フォルヴェッジ・ユグドミレニアという魔術師
その才能は誰もが認めるほどであったが、その心と倫理観は魔術師らしからぬものだった。今まで誰も指摘しなかったその事実をケイローン先生は彼女の弟であるカウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニアに問う。そんな彼女が聖杯戦争で人を殺めてしまったらどうなってしまうのかと。ケイローンからしたらマスターにはそんな苦しみを背負って潰れて欲しくないのだ。ペット(本人はそのつもりだった)の死に心を痛める少女
ペットだと思っていた犬は教材でした。悪霊を扱う場合は気を付けないとこうなるぞという親からのありがたい教えである。魔術師でなくとも教育や実験に生き物を使うことはよくある。しかしそれすらも割り切ることができず涙するのがフィオレという少女なのだ。カウレスはそれをずっと見てきたからケイローンの懸念も納得するしかない。だから少年には覚悟がある。姉が魔術師を辞めるのなら止めないし、ユグドミレニアの長となるのなら自分はそれを支えようと。その在り方はケイローン先生も学ぶことがあるほどでした。
フォルヴェッジ姉弟…できることなら大人になっても並び立つところが見たい二人です。
ルーラーから令呪を受け取るマスターたち
獅子劫界離は元より受け取るという約束の報酬(1画)を受け取っただけ。対してジーク君はその身を案じたジャンヌが自主的に(2画)くれました。仕方ないけどモードレッドが文句を言っている!当のジーク君は令呪を使い切ったらどうなるかわからない身なのに「自分が何を失ってもこの奇蹟とは釣り合わないさ」と活用する気満々である。これはジャンヌも心配になりますね。ホムンクルスのお医者みたいなことを始めたゴルド
なんかホムンクルス達が困惑している。それも当然というか、創造主であるゴルドの事はホムンクルスが一番よく知っている。そうでなくとも魔術師にとって消耗品でしかない存在…その手当てをテキパキとこなして「気の毒にな」なんて言葉までかける。不思議に思うのは無理もないがゴルドさんも色々とあって変わった。だからホムンクルスがみんなしてそんな信じられないものを見る目をしなくてもいいじゃないか!
ムジーク家のホムンクルスであるトゥールさんの誕生
名前を得て嬉しそうなトゥールさんが可愛い。前からゴルドさんに対してハッキリをものを言う人ではありましたが、名前を得たことでより今度は暴力にも訴えるようになったぞ!その時、ムジーク家の歴史が動いた!トゥールという名のホムンクルスはこれからムジーク家にとって重要な存在になっていくのは別の話なのさ。独自に動いて聖杯を目指す獅子劫界離とモードレッド
ユグドミレニアと赤の陣営が激突する時がチャンスだと。獅子劫家の成り立ちと営業悪魔との契約のせいでどうあっても子孫が残せない獅子劫さん。一族の恥を語る獅子劫さんの姿や、彼が失った養子への想いを聞いたモードレッドは二人で一緒に聖杯を手にしようと決意を新たにするのである。もしも勝って聖杯を手にしたらどうなるかが見てみたい二人ですね。生前の17年と現世で過ごした60年をかけて大聖杯に挑もうとする天草四郎
赤の陣営の誰もが驚いたであろう天草四郎の願う人類救済の真実。願いの成就が近づいて天草四郎の顔が真剣そのもので本気が伝わってくる描き方なのが好きです。というわけで40話は各陣営の模様を描写した回でした。サーヴァントを失っても生き残ったゴルドさんが己を見つめ直して成長していくのいいですよね。
ゴルドルフ「身の危険を感じたので失礼させてもらう」