漫画版『Fate/Apocrypha』第11話感想 圧制者を叩き潰すため常に前進する叛逆者スパルタクスとそんな相手と生涯戦い誅戮してきた権力者の頂に立つヴラド三世の邂逅
コンプエース2017年5月号より
スパルタクスとユグドミレニアの兵隊がついにエンカウント。
戦闘用ホムンクルスにゴーレムの混成部隊。百は軽く超える。
だが既にモードレッドが証明しているように武闘派サーヴァントの相手にはならない。
しかしスパルタクスさん、敵の攻撃を避けない。受ける。ただ受ける。
受けて受けて痛めつけられ、それでも何もしない。
そして笑う
戦斧がめり込もうとも、鋼鉄を粉砕するゴーレムの一撃を受けようとも、微笑みは絶やさない。
むしろ笑みはより深くなる。スパルタクスはちからをためている!
それはホムンクルスにゴーレムが戸惑ってしまう異常な姿であった。
うむ仕方がない。この微笑みはアキレウスやアタランテも寒気がしちゃうレベルだから。
なんというか役目とはいえスパルタクスと対峙した兵隊たちがかわいそうである。
一通りの攻撃を受けたあとはスパルタクスの反撃である。
やはり戦いになどならない。一方的である。さながら人間台風。
最初からやれば出来るけどあえて攻撃を受け止める。それがスパルタクスである。
それでもホムンクルスたちの攻撃は一応は効いているのだ。
どれくらい?そうですね巨大な鉄球をナイフで切りつけるくらいには効いているよ。
やはりサーヴァントの相手はサーヴァントがするのがセオリー。
迎え撃つのはアストルフォでケイローンは後方支援である。
肝心の前衛であるアストルフォに戦意が無いけど
主人公を助けなきゃいけないの思い出して気合を入れ直す。
ケイローン先生はやる気を出させるのが上手な人だ。さすが教師。
けど実際に相対するとちょっと怖いアストルフォであった。
かつていろんな敵を相手取って来たアストルフォ。巨人だって捕虜にしたこともある。
怪物だって恐れない勇士。でもスパルタクスはちょっと怖い。
行く先々で「うわぁ」みたいな扱いされる筋肉であった。
一方、後方で見物してたアキレウスとアタランテにも黒のサーヴァントが仕掛ける。
やって来たのはジークフリートとフランちゃんである。
アタランテはスパルタクスの援護もあるので実質2対1。
普通なら不利だがアキレウスは逆に挑発してみせる
余裕どころか俺を倒したかったら七騎まとめてかかってきなと。
二騎相手じゃ俺の本気は勿体無いからと戦車も出さない。完全に舐められている。
フランちゃんは怒るしジークフリートさんも殺気立つような態度であった。
本当に英雄の中の英雄だからこそ言える台詞でもある。
自信と誇りに満ち溢れたその姿は格好良いと言うしかない。
真の英雄の戦いは次号へ持ち越し。どのように描写されるか期待しかありませぬ。
同じく多勢を相手にすることになるスパルタクスさん。
まずアストルフォの触れれば転倒!(トラップ・オブ・アルガリア)が炸裂し歩けなくなる。
ちょっと触れただけで膝から下が強制的に霊体化してしまうのだ。
そこにアヴィケブロン先生のゴーレム部隊が蟻のように群がる。
スパルタクスはそれでも止まらない。前進。前進。ひたすら前進。
それもこれも圧制者を打倒するためである。
例え意思疎通が不可能で思考がアレでも彼の圧制者センサーはどんな時でも正確なのさ。
通常の聖杯戦争で彼を召喚したマスターにとっては迷惑な話でしょうけどネ。
圧制者の登場
そして決着
スパルタクスさんの剣は圧制者には届かなかったのだ。
複数のサーヴァントが相手では仕方ない。
さらにこのルーマニアの地においてヴラドさんは文字通り鬼のように強い。
加えてヴラドさん叛逆者の相手をするのも串刺しにするのも慣れたもの。
だが今回の叛逆者はヴラドさんから見ても大したものだったようだ。
気高き魂と信念を確認できて満足するくらいには相手を認めました。
まあスパルタクスさんみたいな叛逆者が何百といたら当時の圧制者が可哀想よネ。
だが圧制者はいつだってそんな叛逆者を踏み躙って来た。
そう狂戦士を倒すだけなら最初からこんな面倒な手順は踏まない。
今回の目的は駒を増やすこと。つまり赤の陣営からスパルタクスの契約を奪うのだ。
初めて消えた微笑み
圧制者に対して隷従させられる。
それは笑うことすらできなくなる程の怒りと、屈辱と、そして絶望である。
ここは小説で読んだ時もヴラドさんとスパルタクスの二人が印象深いシーンでした。
こうして絵にされるとやはり凄絶ですね。ヴラドさんが格好良いのも素晴らしい。
次号から黒の陣営でスパルタクスさんが頑張るところにご期待下さい。(まだ先の話)
というわけでスパルタクスさんの怖さと譲れない信念がわかる回でした。
ちなみにコミックスと小説では削られてる台詞もあるのだ。
気になる人は手に取ってみては如何でしょうか。地の文もいいですよ。
アッセイ!